ワンダータウン・新得

旅を終えて2週間経ってしまいましたが、

ローカル鉄道の旅の続きをちょこっと書いていきますね。

旅の模様はこちらから。

 

帰りは帯広を8:55に出発して、

同じルートを反対方向に進んで札幌に戻りました。

とはいえ、富良野は帰りは通過したし、

13分の停車があった岩見沢では、

帰りは数分で乗り換えがあったりと、

ちょっとした変化があるのも鉄道旅の面白さ。

 

そして、帰り道で4時間の滞在をしたのが新得駅でした。

 

まず、おおっ!と目を惹いたのが

駅前のバスロータリーに面したサウナ!

 

駅前の、言わば一等地にどどーんとサウナって

面白いなぁと思いつつ、

もしかしたらあちこちから鉄道の長旅でやってくる人たちが

ここでしばらく体を癒して、また次の鉄道の旅へ向かう英気を養う

なんて存在になっているのかも?と想像したりもしていました。

 

私たちも4時間あるのでサウナ行く?という話にもなりましたが、

残念ながら新得に着いたのは午前中で、

このサウナは13時オープンだったので断念。

 

代わりにこの町をゆっくり散策することにしました。

新得はお蕎麦が有名なところなので、

あちこちに蕎麦屋さんがありました。

そして次に気になったのが駅前すぐの本屋さん。

 

相馬書店さんというお店なのですが、

ここがもう最高でした。

下の写真で見えますでしょうか。

お店のガラスには子供達が描いた自由な絵がカラフルにお出迎え。

お店の方に伺ったところ、

前に1度このガラスに自由に絵を描いていいよというイベントをしたら

大好評だったので、前回参加できなかった子たちのために

2回目を開催して描かれたものだそうです。

 

もうすぐこの絵は拭き取られる予定だったとのことで、

その前に撮影できてよかった!

 

そして、何が面白いかって、相馬書店が売るのは本だけではないのです。

雑貨も、名物のお蕎麦も、お酒も、美味しそうなチーズも、

お店の中に売っているのです。

もうこの店に住んでもいい!っていうくらいに好きなものが

いっぱい売られていて、笑いがこみ上げてしまいました。

 

しかも、お店では時々パソコン教室が開かれたり、

コーヒーの入れ方ワークショップがあったりと、

地域のコミュニティスペースのような存在にもなっているようです。

このラインナップとイベントの感じって・・・

新得の蔦屋書店やんかー!

とさえ思いました。

 

町の人のニーズに合ったものをうまく地域に提供している

とても素敵なスポットだなと思ったものです。

この相馬書店、気に入りすぎて、4時間の間に4回訪れました(笑)。

 

 

そして、町をさらにぶらつくと、

これって、フキノトウじゃないですかー!

見渡す限りフキノトウだらけの空き地を発見。

いや、よく見ると鉄道のそばの土手とか、

あちこちにいっぱい生えています。

「わー、フキノトウだ!天ぷらにしたら美味しいよね〜」と

興奮している私たちを、近所の人は笑って眺めるだけ。

どうやら採っても良さそうな雰囲気・・・。

 

で、美味しそうなところをちょこっと頂いてきました。

採っても採っても、まだまだ生えている、

フキノトウ豊作な町でした。

 

さらにうろうろしていると、町の図書館を発見。

お邪魔しまーすとそっと入ると、

図書館にしては珍しく、玄関で靴からスリッパに履き替える仕組み。

そして2階建と思われる建物の1階に入ると

子供向けの本だけが部屋を埋め尽くしています。

赤ちゃん向けの絵本から、幼稚園で読まれそうな大型絵本、

ジュニア用の小説など、子供の本の充実っぷりが素晴らしいのです。

このフロアを眺めるだけで、町が子供達を大切に育てようとする

姿勢のようなものを感じました。

図書館の壁には絵本作家さんたちの色紙もいっぱい。

後で調べると、こちらの図書館は絵本作家さんを招いたイベントなども

色々開催されているようです。

 

とっても穏やかで、子供を大事にする豊かな町なのだなぁと

新得の印象がさらに良くなっていく中、

私の新得ポイントをさらに上げてくれたのはこちら!

お猫様〜♡♡♡

 

目つきはちょっと怖そうですが(笑)

めちゃめちゃ人懐っこくて可愛い鳴き声の子でした。

この子は地元の時計屋さんの店の前に繋がれていて、

時計屋さんの店主さんらしき方を含めて

3人のおじちゃまおばちゃまが店の前で談笑しています。

3人の話が盛り上がりすぎていて、

誰も私たちに見向きもしてくれませんでしたが、

この猫ちゃんだけが「にゃー」と声をかけてくれました。

お店の方に「触ってもいいですか、写真撮ってもいいですか?」と

伺ってから撮影タイム。

お名前を教えて欲しかったけど、盛り上がっているお3方に

割り込むことができませんでした(笑)。

 

そういえば、駅前の街路樹の根元にもこんなオブジェが。

 

以前訪れた広島県の尾道は「猫の町」として有名で

出会う猫ちゃんの数もとても多かったのですが、

新得はそういうわけではありません。

でも、猫好きマミコの心をくすぐるには十分!

 

そうそう、麺類好きマミコでもありますので、

もちろんお蕎麦もお土産に買いました。

買ったのは、新得の蔦屋書店・相馬書店です。

 

このお蕎麦を作っている「はら農場」では

農薬や肥料を使わず、クローバーを生やしたり、

蜂を使ったりしながら、出来るだけ自然な形で

お蕎麦を作っているんだそうです。

10割蕎麦、茹でてみたらトロっトロの茹で汁になりました。

蕎麦の成分、ルチンがたっぷり。

蕎麦湯も最高でした。

 

駅のそばの踏切も、電車の本数が少ないから

開きっぱなしで写真撮り放題。

線路の上を歩く、映画「STAND BY ME」ごっこもし放題でした。

お腹が空いてきたので、

駅前の蕎麦屋さんで新得そばをいただき大満足。

 

そして、出発までもう少し時間があったし、

駅前も日差しがいっぱいでぬくぬくだったので

駅前のベンチで残りのワインを飲みながら

出発時間を待ちました。

 

帰った翌日、我が家のテーブルは

新得そばと、フキノトウの天ぷらという

新得セットのようなメニューが並びました。

フキノトウをよく知らなかったうちの夫も

「うわ、これは美味しい」と春の味を喜んでいました。

結局どこに行っても、

食べ物と、お酒と、猫と本。

好きなものは変わらないってことですね。

各駅停車の旅

子供の頃に憧れていたものがあっても、

それが何か、どこにあるのかハッキリわからないまま

憧れの気持ちを持ち続けていることってありませんか。

そしてその憧れの気持ちが、

歳とともに記憶の彼方に行ってしまうことも。

 

北海道で暮らすようになって、子供の頃の私が

憧れていたもの、気になっていたものを思い出すことが増えました。

私、結構北海道が好きな子供だったんだ、と。

 

例えば、私より上の世代の方なら「あぁぁぁぁ〜」と同意してくださるであろう

ドラマ「北の国から」。

富良野という場所、キタキツネ、自然の素材で作られた手作りの家、

厳しい冬のシーンも幾度となく登場していたものの

ドラマに出てくる北国に憧れる気持ちがたくさんありました。

 

それから、白樺の木。

初めて白樺を知ったのは、

家族で新潟のペンションに泊まりに行った小学生の夏休み。

真っ白な幹、枝ぶりの美しさに、童話の挿絵のようなメルヘンチックな

美しさを感じたものです。

北海道に来てすぐ白樺が林立する風景を見て、

私が好きな木がこんなにもたくさんある!と感激しました。

 

まだまだありますが、前置きだけでお腹いっぱいになりそうなので

そろそろ本題に移ります。

 

そう、そんな私の憧れを再確認するような旅をしてきました。

JRの青春18きっぷを使っての、北海道・鈍行列車の旅です。

ひたすら電車に乗っている話が続きますが、

ローカル列車の旅気分をちょっとでも味わっていただけたら嬉しいです。

 

 

7:00 札幌駅発 滝川行き (JR函館本線)

 

出発日の3/26(金)の札幌は、道路の雪も溶けて

あとは除雪作業で積み重ねられた雪の山がどんどん小さくなるのを

待つばかり、という春を感じられる暖かさでしたが、

列車が進むにつれて、雪景色に逆戻り。

 

北海道ローカルニュースの天気予報で、

「それではこの時間の岩見沢です」と定点カメラで雪の様子が

映ることの多い、道央の豪雪地、岩見沢が近づいてきました。

札幌から1時間もかからないうちに春から冬へと季節が後退した雰囲気です。

 

岩見沢では停車時間が13分ありました。

この時間を利用して、飲み物を買いに行く!と

夫に席と荷物の確保を頼んで、ダッシュで改札へ。

18きっぷは1日利用で改札の出入りも自由なので

駅員さんにきっぷを見せて駅ナカのコンビニへ走り込みました!

 

岩見沢を出発するのは7時58分。

レジの前には長蛇の列。その列に私が加わったのが7時50分。

コンビニから電車まで走れば2分と計算して、

7時55分までにレジが終わらなければアウトだな・・・などと

考えていました。

でもそこは、さすがに朝のラッシュを捌き慣れている

セブンイレブンのお姉さん。

サクサクとレジ前の行列が短くなり、53分には私は改札に向かって

走り出していました。

心の中で「グッジョブ!セブン!」と叫びながら(笑)。

 

おかげで隣のホームにあった

ばんえい競馬の銅像を撮影するくらい余裕で電車に乗れました。

 

そんなこんなで、最初の乗り換え地の滝川に、無事到着。

 

滝川では待ち時間が1時間半ほどあって、

駅前をウロウロしたり、

駅の待合室(これが、テーブルと椅子もあり、広々していてとても優秀!)で

本を読んだりして過ごしました。

意外と退屈することもなく、次の電車の案内アナウンスが

聞こえてきました。

 

8:38 滝川発 富良野行き (JR根室線)

 

改札を抜けてホームに行くと「うわ、可愛い電車!」と

思わず声を上げてしまいました。

1両編成の電車はこんな感じ。

 

そして中もこんなレトロキュートな電車でした。

 

もちろん私の周りの乗客の皆さんも

カメラを取り出して電車と記念撮影などしておられました。

この辺りのローカル線っぽさが濃くなってきた頃から

乗り鉄さん、撮り鉄さんのような鉄道ファンの方々がちらほら。

同時に、めっちゃ地元の高校生!といったいでたちの

毎日この電車を利用している人たちとの混在っぷりも

面白い風景でした。

 

何駅か過ぎると地元の人たちもどんどん電車を降りてしまい

車内は数える程の乗客になっていました。

そこで夫がバックパックから取り出したのはワインボトル。

えーっとまだ午前中ですけどー!と笑いながら

私もカバンに忍ばせておいたプラスチックのカップを取り出します。

結局飲むんかーい!(笑)

 

美しい針葉樹林を眺めながらのワイン、最高でした。

 

この18きっぷの旅を計画し始めた頃から、

夫が何度も「ワインを持って〜」と言っていたので

「普段、ビールもウイスキーも焼酎も飲むのに、

18きっぷの話をするときのアルコールはいつもワインなのね」

と言ったんです。

「もちろんそうだよ!ワインは常温で美味しく飲めるでしょ?」

 

あぁ、なるほど納得。

では、赤ワインねと、事前に2本買っておきました。

惜しむらくは、北海道のワインでなく、チリワインだったこと(笑)。

 

 

私たちがワインを楽しんでいる間に

可愛い1両列車ちゃんは、次の終着駅へ近づいていきます。

富良野です。

 

富良野は、子供の頃の私が憧れていた場所。

だって蛍と純がゴローさんと暮らしていた場所だもの

(分からない人は「北の国から」で検索Please)。

 

ここでの停車時間は3時間少々。

まずは富良野の地元のお野菜などを売っているマルシェへ。

魅力的な食材一杯でしたが、さすがに大量購入はできず

山わさびを1パックと、ラベンダーの入浴剤だけお買い上げ。

 

あとは、地元食材を使ったご当地バーガーを食べたりして

のんびり過ごしました。

夏に来たら、きっとラベンダー畑まで足を伸ばしたのでしょうけれど

今回の旅は鈍行列車に乗ることが第一目的だったので、

電車の時間最優先で動きました。

 

14:19 富良野発 東鹿越行き (JR根室線)

 

次なる電車へ乗り込むためへ、富良野駅へ戻ります。

 

そしてワインをちびりちびりと楽しみながら

本を読んだり、車窓の景色を楽しんだり・・・。

 

もうすぐ降りる準備をしなきゃなぁと思い始めた頃、

電車が激しくクラクションを鳴らしました。

何?何?事故?

と慌てて窓の外を見ると・・・

 

 

はい、エゾシカ!

うまく写真に収められたのはこの子くらいで、

他にも何匹もいました。

 

そしてこの路線の終点は「東鹿越(ひがししかごえ)」。

 

あぁ、なんと分かりやすい地名だこと。

この東鹿越は、本当に地名の通り

帰りの電車も何度もクラクションを鳴らしていてました。

窓からはわらわらわら〜と山へ戻っていく鹿のご一行様が見えました。

それにしても、エゾシカは奈良公園の鹿より、ガタイがいい。。。

 

さて、この東鹿越から次は新得へ向かうのですが、

実は線路が途中で使えなくなってしまっているのです。

2016年の台風の被害で土砂が線路に流出し、

その後復旧されていません。

代わりに東鹿越〜新得間を結ぶ代行バスがあるのです。

なぜ線路の復旧がこんなに遅いの?と調べたところ、

このあたりの電車はいわゆる超赤字路線なんだそうです。

1日の利用者が片手で足りてしまうくらいの少なさで、

100円を稼ぐのにかかる経費が2000円以上かかってしまうのだとか。

 

そんな心痛む実情も知りながら、バスに乗り込みました。

 

15:13 東鹿越発 新得行き(JR根室線 代行バス)

 

 

このバスにも鉄道ファンと地元高校生が混在していましたが、

地元の高校生たちは、新得に行く手前の駅で降りて行きました。

 

この途中の駅たちが、もう本当に味わい深くて。

古き良きローカル線の駅の理想形みたいなんです!

中には高倉健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケ地となった

幾寅駅(映画内では幌舞駅)もありました。

廃駅にはなっていないものの、

今は鉄道も止まらない駅。

ちょっと切ない気持ちになりながら、シャッターを切りました。

この駅に電車から降り立ってみたかったなぁ。

 

美しい森林の風景を眺めながらバスは走り、

バスの終着地点である新得駅へ。

 

穏やかなローカル駅という感じなのですが、

なかなか面白かった新得駅。

帰りの電車のスケジュールで、新得には4時間滞在することが

分かっていたので、新得散策は帰りにゆっくりとすることにしました。

 

16:49 新得発 釧路行き (JR根室線)

 

この辺りからは釧路までの直通列車が通っているのか!

JRの底力を見るような驚きもありました。

一瞬釧路まで行くことも考えたのですが

新得から釧路までは5時間乗りっぱなし。

夜9時過ぎに釧路についても、何もできない・・・。

下手すりゃ夜ご飯すら食べられない・・・。

ということで、今回の旅の終着駅は帯広にしました。

 

夕暮れの街を抜けて

17:45 帯広着

 

帯広では、名物豚丼を食べるだけだったのですが、

帯広も実は子供の頃に気になっていた地名でした。

というのも、私が所属していた奈良放送児童合唱団は

全国各地の児童合唱団、少年少女合唱団との交流演奏会を幾度となく

行ってきました。

その中に帯広からの合唱団もいたのです。

すごく遠いところから奈良まで来てくれたんだという思いと、

澄んだ歌声に、遠い北の大地への憧れの気持ちが強まったことを

今でもよく覚えています。

その帯広にようやくたどり着けました。

帯広の合唱仲間と一緒に歌ってから40年近い年月が経ったことになります。

 

そんな帯広のホテルの朝食ブッフェでは

ホタテのバター焼きを始め、

十勝地方の名物山芋、その名も「ネバリスター」を

使ったお料理のコーナーなどもありました。

ネバリスターのとろろ、きんぴら、漬物など、ちょっとずついただきました。

個人的には漬物が1推し。

 

食後のコーヒーも楽しみつつ、帯広を出発。

札幌への帰路につきました。

 

ね、ひたすら電車に乗っている話でしたよね。

最後まで読んでくださった方、素晴らしい。

ありがとうございます♡

 

途中の駅で見つけたこと、出会ったものなど

書きたいことはまだまだあるので、

また近いうちに旅レポの続きを書きますね。