今日はアカデミー賞授賞式。
史上初の外国語映画の作品賞受賞なるか?が注目されている
「パラサイト 半地下の家族」。
韓国を代表する鬼才、ポン・ジュノ監督の作品は
これまでも好きで観ている私としては
「パラサイト」ももちろん外せません。
ポン・ジュノ監督の描く作品には
富裕層と貧困層の格差というテーマがあることが多く、
パラサイトも同じテーマを抱えた作品です。
家の天井近くに窓があり、
そこから地上の様子が見える半地下に暮らす4人家族。
その家族と対照的に描かれているのが
緑の芝生が美しい豪邸に暮らすグッドルッキングな4人家族。
ネタバレさせたくないのでこれ以上書きませんが
ポン・ジュノ監督の作品の魅力の1つは
そこはかとないおかしみが漂っているところだと思っています。
半地下で自宅用のWi-Fiもない暮らしをしている4人家族は
地上の家のWi-FiシグナルをフリーWi-Fiのように使っています。
そのシグナルを受信するために
天井近く(つまりは上の家の床近く)に携帯を近づけて
「お!ここ電波入るよ!!」と大喜びする姿。
豪邸に暮らす家族は教育熱心。
母親は天真爛漫なお嬢様がそのまま母親になったようなタイプで
大真面目に話している合間に、時々英語を混ぜる。
ちょっとルー大柴的な。
そういうさりげないおかしみが、
リアルな日常に見えるのかもしれませんね。
ポン・ジュノ監督のこういう目線、大好きです。
もう1つ好きなところは
白黒はっきりさせないところ。
この人が悪人、善人、と言い切れないところに
人間の多面性が見えて、これもすごくリアル。
殺人=悪いこと、と断罪するのは簡単だけど、
殺人という罪を犯した人にも良心があることを
さりげなく表現するところがすごく上手い監督だなと思います。
もちろん一見いい人っぽく見えている人も
すごく浅はかだったり、ちょっとずるかったり、
人間って表に見えているところだけではジャッジできませんね。
そして積もり積もった思いが爆発する瞬間というのは
とても些細なきっかけだったりするもので、
薄皮を積み重ねるように積み重なった小さな棘、
その最後の1レイヤーを載せることになった
些細な言葉、というものの怖さも見えました。
世の中の残虐な事件って、こういうきっかけで起こることも
あるんだろうな・・・と考えさせられました。
あぁ、これ以上書いたらネタバレですね。
賛否両論、議論の沸き起こるタイプの作品ですが
さりげないからこそ生々しい感じに
ものすごく説得力を感じました。
真美子さん、こんにちは^^お元気そうで何よりです。
関西は今日、この冬一番寒い気がしています…
アカデミー賞。ジョーカーの前評判が優勢な中、パラサイト〜が4部問を取る快挙に拍手でした。
ワタシも観ましたよ。
観る側によって違う感想を持つ作品かもしれません。
それぞれの生活の”当たり前”の暮らしが、天と地ほどにある事。これは韓国に限らず日本でも同じだろうと…
ソレらを映し出すカメラワークが素晴らしいかった!
そこかしこに張り巡らされた伏線と登場人物の描写が、一つ一つパズルのピースのようで、最後のどんでん返しに圧倒されたし…
キーワードになる”におい”。
エンドロールで流れる歌まで、引き込まれ、引きずった作品でした。
今回、アメリカのアカデミー賞として認められた事もすごい意味ある事ですよね。
ロングラン上映も決まりました。
たくさんの劇場でたくさんの方々に観て欲しい作品でした。
ワタシももう一度観たいです。
久しぶりの真美子さんの映画論評…
楽しく、嬉しく拝読しました^^
ありがとうございます^^
アカデミー賞が発表される前に、レビューを書いておきたい!と思い
急いでアップしましたが、改めてよくできた作品だったと思います。
そしてそれを真っ当に評価したアカデミー賞に心からの拍手を送ります。
ネタバレになっちゃわないように書きませんでしたが
「匂い」が引き金になったこと、
とても生理的な嫌悪感にも繋がりやすい
「匂い」を貧富の差の象徴として使ったこと、
そのセンスがすごいんですよね。
ハラハラしながらも、クスッと笑わされたり、
すごく悲しくなったり、やるせなくなったり。
見る側の感情も複雑に揺さぶられる作品でしたね。
私も作品を観た者として、今日のアカデミー賞授賞式は感慨深いものがありました。
前半はコメディ?とすら思える痛快な展開、そして雨の日の夜からは果てしない闇に陥っていく世界。
この話の結末に救いはあるの?と思ったいたところ、皮肉にもあのM信号が…
おっと私もネタバレしそうです(^^;
最後の作品賞発表、出演者も全員舞台に上がったところで「あ、奥様、あ、お手伝いさん!」と感動しながらもニヤニヤしてしまいました。作品賞が発表された時の会場の、歓声、どよめきもすごく印象的でした。
観ていて良かった!と思った瞬間でした。
いづみさんのドキドキニヤニヤなアカデミー賞感想、
楽しく拝読しました。
出演者の皆さんの晴れやかなステージの姿、良かったですね。。。
多分、1回観ただけでは気づけていないところもありそうだなと思っています。
また観たいです。そして観た人と語り合いたい作品ですね!
本当に快挙ですよね‼️
私は見終わった後、もんもんとした気持ちのまま、色々考えてたらパンフレット買うの忘れたぐらいです(買いに行かなきゃ(・・;))
最初はお父さんのひょうひょうとした感じに笑ってましたが突然の展開に唖然( ; ゜Д゜)
どちらが正しいのか?どちらが幸せなのか?もう、とにかく、もんもんです❗
また、観たいなぁ。あっ、長女役のパク・ソダムさんが凄く良かったです(ノ≧∀≦)ノファンになりました!
そのもんもんとした気持ちも含めて、映画が完成する気がします。
半地下に暮らす家族の、前半のコミカルなところや、
お父さんのひょうひょうとした様子からは
まさかあんな展開になるとは予想できませんよねー。
パク・ソダムさんの、次から次へと頭の回る感じが
ある種痛快というか、いいキャラでしたね!
全ての登場人物に癖があって、あのキャラクター設定が
さすがだなと思いました。